もう2か月ほど前の話である
それは2月14日に遡る
今年の夫からの贈り物は
Guerlainの香水であった
世界では
バレンタインの日は
女性がチョコレートを贈るのではなく
男女や家族、親しい友人たちが
贈り物をし合い
愛情や友情などを
認識し合う日でもある
日常から
ロジカルな説明が好きな人だけあり
なぜ、この香水を選んだのかという
説明が
彼のこだわりでもあった
なんでも
バラの花束をイメージした香りで
実際に一吹きしてみると
最初の香りのあと
ゆっくりと、ふわり
香りが広がっていく様子が
素敵と感じたのだと言う
香りの奥行きを感じたと言う
奥行きがあるということは
とても意味深である
空間のように広がる香りを
身に付けると
自分自身が
ブーケの真ん中にいるかのような
気分になる
それが彼を魅了した
そして
付けてみた私自身も
その香りに
一気に心を奪われた
バラの香りが好きな女性は多い
そしてこだわりを持って
Diptyqueが好きな人もいれば
Durance、NEAL’S YARDなどが
好きな人もいるであろう
どれも自然のバラに近い
でも
どこか濃縮された
甘くて優しい花の香りを
漂わせている
私もバラの香りに包まれいる
自分が好きである
そんなことを
偶然知った夫からの
贈り物に
とても嬉しく思ったのはもちろんだが
それ以上に
香水というよりも
バラのブーケを
もらったような気がしたのであった
メキシコでも
気軽に手に入る花の一つが
バラである
運転していると
決まった路上で
信号待ちの間に
商人たちが
バラを売りに来る
夜に繁華街へ行くと
バラを売り歩く人が
レストランに入ってくることもある
バラのブーケは
いつもらっても嬉しいものである
そしてそのブーケの香りを
纏いながら過ごす毎日は
きっと特別に違いない
香りを纏いながら
生きることは
人生を豊かにするはずだ
La Carrière -Mariko