食べたいものがすぐそばにある国、日本

日本では
便利なコンビニエンスストアや
デパートの地下
スーパーのお惣菜が
本当に素晴らしく出来がよく

食べたいものを
食べたい量だけ
買うことができる場所が
生活のすぐそばにあるのだ

これは海外では
なかなかそうはいかない

メキシコはまだ
なんでも持ち帰り文化で
食中毒やガストロ(ウィルス性のものなど)も
基本的には食べた方が悪いのだ

そんなこともあり
食べ残したものはもちろん
お店に持ち帰りを頼むと
快くサービスしてくれるところが多い

しかし
食べたいものが
いつも
食べられるわけではない

我が家の最寄にあるのは
タマーレスと呼ばれる
とうもろこしの粉を練り上げ
その中に肉やチーズやチリなどを入れた
メキシコ料理の屋台である

もしくはタコス屋か
ベイクドポテトのお店である
少し歩けばカフェはあるが
日本食やアジア料理が食べられるわけではない

それと比べると
日本のデパートの地下や
スーパーやコンビニの品ぞろえに
毎回、圧倒される

一度足を踏み入れると
出られない誘惑の迷路のようにも
思えるのである

日本にたまに帰るから
余計に感じるのかもしれないが
食べたいものが
すぐに手に入ることほど
幸せなことはないと
痛感するのである

一時帰国の際
ついつい
人と会うために
外食が続くのだが

デパートの地下でお弁当を買うとか
そんな楽しみ方をする時間を
もっと持てたらと
叶わぬ野望を持つのであった

しかし一方で
食べたいと思うものが
割とすぐに手に入るということは
それだけ誘惑が多いということでもある

私たち日本人は
自らそんな誘惑を作り出しているのだ

きっと誘惑に負けない人も
たくさんいるはずだ

しかし
私にとっては

すべてを手に入れたいのか
はたまた
そんなに何でも手に入って
何を目指しているのだろうかと
思わざるを得ないのも事実である

食べたいと思うものが
すぐ身近にあることは
幸せなことだ

しかし一方で
それが生活に
何をもたらしているのかを
是非とも考えてみたいと
思うのである

La Carrière -Mariko