オペラの素晴らしさ

断捨離という言葉が
いつしか
誰もが使う言葉になった

私も物を整理しようと決め
まずは増え続ける本を
処分しようと思い立った

一度読んでは
もう不要となる本
読んで飽きてしまった本もあるが
まずは
二度と開けることがない
思い出のための本を
整理することにした

それは
ウィーンオペラ座の
オペラの本である
パンフレットとも言えばいいのだろうか

要は演目や演出
出演歌手のことなどが
解説された本のことである

本を引っ張り出すと16冊もあった

その中で
思い出深い数冊を残して
思い切って捨てることを決意した

残した作品は日本語タイトルでは
蝶々夫人、アイーダ、魔笛に
ばらの騎士と連隊の娘の5つの作品である

なぜこの作品たちを残したのかは
またいつの日か
ブログで綴りたいと思うが

思い返すと
本当にたくさんのオペラを観た

人生でこれほどまでに
音楽の泉に浸かり
芸術に心を震わせた日々は
他に、ない

オペラが素晴らしいのは
全てが本物であることだ

舞台の作りもの
衣装
音楽

そのすべてが
本当に生ものなのである

今思い返しても
魂が震える

それほどまでに
私は
音楽を
ウィーンを
オペラを
愛していた

正直なところ
オペラ歌手や
その芸術性
歌などについて
語れるような
教養は持ち合わせていない

ただ、いつもオペラ座の片隅で
生のバイオリンの音色と
美しい衣装に包まれた歌手たちの繰り出す
素晴らしい世界に
浸っていることが
好きであった

オペラを観ている間は
私の場合
瞑想をしているのと
同じなのだと思う

ドイツ語のもの
フランス語のもの
イタリア語のものが中心で
字幕を追いながら観るのもいいが
私は言葉を追うのではなく
感じて
身体と心を開放するために
オペラを観ていたと思う

また近い将来
オペラを観に
ウィーンへ行こうと
心を、決めた

La Carrière -Mariko