Africaと私

TOTOというミュージシャンが
Africaというタイトルの曲を
出している

たいていの方に
驚かれるが

私がこの曲と出会ったのは
中学生の頃であった

私はドラマーであった

小学生のころから
このように海外転勤を続けるまでの間
アルバイトも含めて
ドラムでの演奏活動を続けていた

TOTOのドラマーに出会った時
私は自分の音楽感が
ひっくり返る経験をした

そのことは
また別の機会にゆっくり書くとして
今日はこのバンドの
Africaという曲について
書きたい

この曲を始めて聞いた時から
私のアフリカへの思いは
募るばかりであった

実際
この曲で歌われているアフリカは
現実とは少し離れた
創られた異世界のAfricaを
歌っているのだが

繊細に練られたメロディーに
柔らかなドラムの音色
打楽器が織りなす
Africaという土地のイメージ

未知なる世界への誘いは
どこからやってくるのか
皆目見当がつかないものである

私はこの曲を聴いて
実際大学時代に
アフリカへ飛んだ

アメリカの教育関連NPOの責任者が
世界で一番美しい国が
ケニアであると
高校時代の私に言ったことを覚えており
結果、ケニアへ足を踏み入れた

アフリカという大地に
仕事で再度訪れる日が来るとは
当時は
想像もしなかった

美しい地球
手つかずの自然
生物としての人間の姿
語り継がれる伝統の姿
貧しさと裕福さ
発展しつつある街並み

人々が生きている姿と
自然の営みが
融合した姿が
心に焼きついたことを
覚えている

帰国のフライトが
2.5日ほど遅延したことも
今では貴重な思い出である

世界の広さや素晴らしさ
美しさや命の息吹は
その土地に足を踏み入れた者にしか
分からないものもある

テレビや雑誌
インターネットの普及で
世界のことを
瞬時に知ることができるようになった
今だからこそ

未知なる世界へ
足を運んでみることの
価値が
さらに
増すのでないだろうか

Africaという曲は
1981年に書かれたものである
今から約40年ほどの前に
この土地を夢見た人たちの
物語が
そこに描かれている

昨年
Weezerがコピーしたことで
少し話題にはなったが
現代を生きる人にとっては
古き良き名曲の一つにすぎないだろう

しかし
私にとってこの一曲は
世界を相手にする仕事をするにあたり
アフリカという土地へ誘った
きっかけでもある

アンテナを高く掲げることで
人生の可能性が
広がっていくことを
Africaは教えてくれたのだ


La Carrière -Mariko