スペイン語の世界の奥深さ

時々連絡を取ってはいたが
スペイン時代の友人から
突然メッセージがやって来た

そこには
メキシコの大統領が
COVID-19に対して
かなり楽観的な発言をしたことについて
触れられており

私に気を付けて
そんな楽観的なものじゃないかと
忠告が入っていた

このメッセージを見て
スペイン語圏という世界の
奥深さを感じた

他人事と思われていたCOVID-19は
欧州大陸にまんまと上陸していた
最初に流行が騒がれたのは
スペインであった

そしてそのスペインでの出来事を元に
貴女は気を付けるのよと
友人がアドバイスをしてくるのである

スペイン語圏は遠くて、近い

大陸を超えて
海を隔てて
全く違う文化、言葉遣いに
育ってはいるが

互いの国の
新聞やニュースの情報を読むことは
そんなに難しいことでもない

スペインのことはアッと言う間に
中南米大陸に広がり
中南米の話は
欧州大陸に到達する

スペイン語を公用語とする国の中で
人口最大の国
それが
ここ、メキシコである

スペイン語を話す
中南米の人たちにとって
ある種の憧れの場所でもある

確かにスペイン語は
スペインからやってきたものだが
人口で言うと
もう、メキシコの半分以下の人しか
スペインのスペイン語を話さない

スペイン語という言葉においては
圧倒的にラテンアメリカの人たちの方が
マジョリティーなのである

メキシコは
かつて
スペインに植民地支配された国だ

そのスペインに
心配される日が来たということに
私は思わず
苦笑してしまった

その文化的背景を思うと

スペインにいる友人が
メキシコで少なくともニュースを見て

メキシコの大統領、ちょっと楽観的だから
などと言われる日がくるとは

予想できなかったことでもある

同時に
メキシコは
スペイン語を話す人にとって
間違いなく
最も影響力のある国になったと
思った瞬間であった

La Carrière -Mariko