油断大敵

海外生活でよくある話だが
停電や断水
ガス漏れなどは
日常茶飯事である

いや
ガス漏れは
さすがにそこまで頻繁ではないにしても
停電や断水は
かなりの頻度でやってくる

そして
しばらくトラブルがなく
安心していると
また
突然トラブルが襲ってくるのである

昨晩は断水であった

マンションの給水タンクの水が
十分に補充されなかったため
起きたということのようだ

金曜日の夜というのに
料理もできず
洗濯もできず

かろうじて
細々と水道から出る水を集めて
バケツ一杯の水を汲みだすのが
精一杯であった

やれやれという気持ちもあるが
慣れというのは
本当に危険である

確かに断水は
この数か月間
あまり起きていなかった

かつては毎日
バケツ一杯分の水を汲んでいたのだが

最近は断水の頻度が減ったことから
バケツに水を貯めておくことを
やめてしまっていたのだ

油断していたということを
改めて思い知らされる

つい、注意を怠っていた自分を
戒めたい

油断大敵という言葉の重みを味わいながら
一夜を過ごし

朝早くに
給水車が来てくれたことを
とにかく
感謝せねばならない

日本の生活に
このようなスリルは不要だが

実際
地震や災害の多い国である事実を考えると

我々日本人は
油断大敵という言葉の意味を
よく理解しているはずである

日常生活から
いざという時のために
備えをしている人も多い

しかし

私たちは慣れてしまうのだ

ひとたび
状況に違和感がなくなると

それが当たり前になるのである

仕事や作業においては
慣れた頃に
事故やミスが多くなるという

いわゆる
ヒューマンエラーと呼ばれるものである

私たちは慣れることで
できなかったことを克服していくものだが

慣れたからと言って
気を許さないようにしなければならない

まさに
油断大敵である


La Carrière -Mariko