戦争がない社会を

私事だが
私の母は戦争遺児である
当時としては画期的なほど
私の母は高齢で
私をこの世に産み出してくれた

私は実の祖父母を知らない

そして
子どもの頃

戦地から生き延びて返ってきた
戸籍上の祖父の話を
耳にしたことは
本当に恐怖体験であった

だから
今一度
戦争がない社会が
いかに尊くて
幸せなものなのかを
問いたい

戦争は1945年に終わったわけではない

沖縄の基地問題もだが
世界には地雷や戦争の後遺症で
悩んでいる人も大勢いる

そして今まさに
人と人とが
殺し合う恐怖を
画面越しに知ることに
直面している

大人になった私は
戦争が生み出す経済効果も
科学の発達の恩恵も
知っている

けれど
科学や技術
人の知恵は
争いではなく

誰かを守り
誰かを助け
愛し合うために
使われるべきだ

人間に与えられた知恵と
他人とコミュニケーションできる力を
平和のために
利用できる世界を実現できるように
人生の時間を
捧げたいと
改めて思う

La Carrière -Mariko