Champagneに心を委ねる

親せきで集まる時にしても
親との食事にしても
アルコールが
一切出てこない環境で
私は育った

背景には
家族や親せきに
アルコールを飲む習慣が
あまりないことが
あったが

それが普通と思って育った私には
社会人になって
アルコールを口にする人が
マジョリティなのだということを
後から知った

血には逆らえず
私はアルコールに
大変弱い

私もお酒は嗜むが
せいぜいワイングラス一杯が
限界、というところである

そんな私にとっては
食事の際
最初に選ぶお酒は
大変重要である

なぜなら
その一杯が
その日の私の最初で最後のお酒と
なるからである

最近はChampagneが
お気に入りとなっている

自分の中での
第何回目かの
Champagneブームでもある

細かくて優しいけれど
切れ断つような舌ざわりの泡が
口の中ではじけて行く様子と
ほのかに感じる
ブドウから起こされた酸味の味わいが

最近の気候や
自分の体調、エネルギーと
マッチしているらしく

本当に気が付くと
Champagneばかりに手を出している

フランス在住時代
車でよくChampagne地方へ出かけたことを
思い出す

パリからは車で行けてしまう

造り手を訪問した記憶もあるからか
Champagneを頂く度に
その土地とつながっているように
感じるのである

Sparking Wineという部類のものもあるが
それほそれで
美味しいと思うのだが

なぜかこの数か月
メキシコを出るちょっと前から
Champagneへの愛が止まらないのである

心をゆだねられるお酒があることは
なんと幸せなことであろうか

今宵も少しだけ
Champagneに
心を溶かされたい

La Carrière -Mariko