キャリア女性失格の事実

大企業でも所詮は同じ会社である

数十年働いていると
共通の同僚や上司部下など
いろんな人間関係が
出来上がるものである

先日
数名で食事をする機会があった

子どもがいない家庭を受け入れた人
4人の子どもに恵まれた人
43歳で母になった人
そして母になりたいという気持ちで
メキシコから引き上げた私である

残念ながら
日本の古き良き会社では
女性たちは、あくまで女性としか扱われない

それが皆の共通認識であった

女性は男性と同じなわけはない
それでも日本の多くの会社が
男性と同じ働き方を女性に求めるし
それに答えることが普通であった

むしろ私たちの年代は
それが当たり前なのだと思っていた

そして今更ながら
その考え方が間違っていたのではないかと
気付かされている

例えば私は確かに
高度生殖医療のためといって
日本へ帰ってきた
いわゆるキャリア女性としては
当然、失格の立場の一人である

そして育児休暇を取るということは
結局はキャリアを中断することでもあり
それもまたキャリア女性失格
ということになってしまう

どうして、二者択一しかないのだろうかと
その事実に悲しくなってしまった

年齢を重ねる中で
人生経験ほど尊いものはないと
私は、思う

それが仕事であれ恋愛であれキャリアであれ
何一つ無駄なものはないというのに
女性ならではの理由で
キャリア失格という烙印を押されてしまう
事実を目の当たりにしてしまった

私の新しいチームの女性たちは
育児休暇ののち短い時間で働く人たちだが
優秀でこなす仕事量も人並みである
(もしかするとそれ以上でもある)

しかし
会社の周囲が見る目は
そうはいかないのである

そういう現実を見つめながら
私は今自分の中で
人生の優先順位を
見失おうとしているような気がしている

La Carrière -Mariko