バラの花を買う

出張が減ってから
積極的に
できるようになったことがある

それは
テーブルに花を飾ることだ

出張が多く
乾季の終わりに入ってくると
日中は部屋は30度を超える暑さになる

水を替えられないと
花は一気に
生気を失う

出張がない時は
花を飾っていた
それは主に月初であった

でも出張がなくなった今は
毎日水を代えることができ
花を大切に扱うことができる

だから花を買うことが
前よりも
頻繁になった

それだけで
とても気分がいい

何よりも
机の上の書類などを
整理しようという気にもなる

バラの花は
こちらはいつも
12本セットで売られていることが多い

それを半分ずつ
ダイニングテーブルと
リビングのサイドテーブルに
分けて飾るのだ

花があると
朝、水を替える仕事ができる

そのひと手間が
命をつなぐのだ

たったそれだけなのに
寿命が変わるということだ

私たちの毎日も同じである
小さなひと手間が
人生の、命を繋いでいく
より良い人生を
より自由で素晴らしい人生を

それは本当に小さなことの
積み重ねでしか、ない

ハイヒールを身に着けることも
同じである

ほんの小さな積み重ねが
自分の歩き方を変える
その歩き方が
積み重なって
筋肉を作っていくのだ

人生100年時代を考えると
私はまだ半分も生きていない

それなのに
時折
ものすごい絶望感に襲われる

もっとできたはず
こうしていればよかった
あの時どうして

そんなことを
考えるような時間は
本当は無駄なのだが
せめてできなかった原因にフォーカスし
同じ間違いを繰り返さないよう
自分を戒める時間に
持っていきたいものである

そういう無駄なことはやめて
今を生きなさいと
目の前のバラの花が
私に語り掛けている

だからまた
今週もバラを買う

自宅に
私以外の生き物がいる生活を
愛したい

La Carrière -Mariko