メキシコに対するイメージを、変えたい

メキシコに住んでいることを聞くと
知人たちや友人たちが
最初に口にする言葉は
ほぼ決まっている

危なくないの?

という
疑問である

私の答えは
危なくないよ
でも日本のように
安全ではないけれどね

というものである

メキシコは正直
外からのイメージが悪すぎると
住んでいても思う

日本語で書かれた
メキシコ在住の人々のブログなどを目にしても
酷い書かれ方をしているものも
少なくない

確かに
日本のように
すべてがうまくいくとは限らず

荷物は時間通りに届くことなどなく
約束ごとも
あってないようなものもあり

生粋の日本人で
慣れない人には
辛い国であるのは事実だ

しかし
慣れてみると
この国のそういうところも
なぜか愛おしく感じるものである

注文していない
テレビが届けられたこともある
(詐欺などではなく、単なる間違い)

断水で五日も髪を洗えず
突然の停電で
レッスンを中断したこともある

アリやコバエと戦う日もあれば
ミツバチやハエと食事を分け合う日もある

お腹を壊すことも数か月に一度あり
健康診断では虫下しを処方される

しかし
それでも私はこの国が好きである

そんな怠惰なところはあれど
底抜けに明るく
とても心優しい人たちである

生きることに懸命で
その日その日を大事にしている

そんな人たちを
愛さずにいられようか

日本人の
メキシコに対するイメージを変えたい

決して簡単なことではない

確かに
いい加減で
適当で
時間にルーズな人たちでもある

でも
それでも成り立つ社会があることを
私は、声を大にして
伝えたいのだ

だからこそ
異文化理解は
面白い

La Carrière -Mariko