人生でオペラを初めて見たのが
ウィーンの国立劇場である、と
中学、高校時代と
音楽活動をやっていたことから
合唱部の活動に参加していた
その時に
一部の歌劇を歌ったくらいで
いや
もしかしたら
高校時代に
本物のオペラを
学校の芸術イベントで
見たような気もするが
記憶にある限り
ウィーンのオペラ座が
私の初オペラだと言える
つまり
オペラと縁ができたのは
つい最近のことというわけである
ウィーン時代は立ち見チケットなどを使って
会社帰りにも観劇を楽しめたが
日本だと
なかなか、そうもいかない
そんな中
ウィーン、オペラ座の年末風物詩は
こうもり(Die Fledermaus)の演目であるが
この作品が日本で上演されると聞いて
喜んでチケットを取った
通院との兼ね合いで
行けなくなる可能性も多いにあったが
神さまというのはこの世にいるらしく
少し前の話だが
久しぶりのオペラ鑑賞を楽しんだ
COVID対策で歓声もなく
スタンディングオベーションもなしの
観劇であったが
メインキャストのほとんどが
海外から渡航してきてくれていたことに
感動した
久しぶりに聞くドイツ語のオペラと
生のオーケストラに
リラックスした気持ちで
楽しむことができた
ハイヒールで劇場へ向かいながら
ウィーンの頃を思い出した
私の人生は
音楽と共にあった
そしてその音楽と再会したのが
ウィーンであった
ハイヒールでオペラ座へ通う
その時の私にとって
それがいかに大変なことであったのかを
今思い出す
あの頃はハイヒールを
ここまで長く履けるようになるとも
思ってもいなかった
けれど今回は
オペラを見て
お茶をして夕飯を食べて
家に帰るまで
ずっとハイヒールである
オペラと再会できたことで
そんな自分の変化にも
気が付いた
素晴らしい夜であった
La Carrière -Mariko