クリスマスイブの思い出

なぜか日本では
クリスマスイブが
盛り上がる

子どもたちにとって
サンタクロースがやってくる
楽しみな夜でもある

そんなサンタクロースに
あやかってか
いつからか
クリスマスイブに
ディナーやコンサートや
何かしらのイベントが
組み込まれるようになり

気が付くと
カップルたちが過ごす
特別な夜のような
演出が
数多く見られるようになった

日本の現代に見えるのは
コマーシャル化された
クリスマスイブだが

実際にクリスマスを
宗教的にも
祝う人たちにとって
クリスマスイブは
大事な日の一つでもある

24日の夜に
教会に集まって
聖歌隊を組み
街を歩きながら
公園で賛美歌を歌う

私の子どものころの記憶である

小さな地元の教会で
ミサが行われた後
皆で寒い中
ペンライトと
賛美歌集を片手に
出かけるのである

その間
大人たちが
ぜんざいを用意してくれており
聖歌隊が帰って来ると
皆に振舞われるというのが
習わしであった

中学生になり
キリスト教というものへの
哲学的な考え方が変わり
教会へ足を運ぶことは
なくなったが

今思うと
あの頃教会で学んだ
キリスト教の基礎知識や
聖書の中身が

欧州やメキシコと言った
キリスト教の国々での生活に
大いに役立ってくれていることに
間違いは、ない

そういう意味で
きっと
世の中に
神さまというのは
いるのかもしれないと
願いを込めて
空を見上げる

2020年
思いもよらず
日本で過ごす
クリスマスイブであった

La Carrière -Mariko