バルセロナが恋しくなった夜

バルセロナ時代の友人から
メッセージが来た

それはどうでもいいような
取り留めのないことであったが

ランブラスという
風光明媚で美しい通りにあった
無印良品の店舗が
閉店になってしまったんだという
話であった

バルセロナは
私の人生を大きく変えた場所である

あの時
バルセロナへ行かなければ
今の私はいない
そして
その決断が
正しかったことを
自分自身が一番よく知っている

今日本で
私が心の底からすべてを話せるような
深く付き合っている友人たちも
バルセロナ時代に出会った人が
多いということも
まぎれもない事実である

スペイン人の友人たちが
元気であることは
とても嬉しいが
COVIDの影響で
たくさんの店が閉まり
街が寂しくなってきていることを
嘆いていた

街が変わっていくのは
当たり前のことである

なぜなら
私たち人が作り出したものだからである
人も成長し
街も成長する

それでも
個性というのか
その街の持っている
個性は失われることが、ない

風の影という本がある

その小説の舞台はバルセロナである
カルロス・ルイス・サフォンという
スペイン生まれの作家が書いた作品である

この本を読むたびに
バルセロナの街の風景が
私の目の奥に
蘇るのである

海と山が
一つの街に存在する街
それがバルセロナである

是非折をみて
バルセロナに休暇で
戻りたいと
強く思う夜であった

La Carrière -Mariko