新しい自分の軸を持つこと

私が帰任するこということは
後任が来ることになる

こういう時
人は意外と無神経である

それは当たり前のことでもあるが

私が苦渋の決断をして
帰国しようとしていることなど
露知らずである

帰国の知らせに
びっくりする人もいる
そして
何かあったの?
などと詮索してくる人もいる

正直、面倒くさい
放って置いて欲しい

それが私の本音である

詮索してくる人たちが
本当に嫌いになってしまう

彼らは良かれと思ってやっているのかもしれない

でもこちらは
かなりの苦渋の想いで
心を決めたのだから
どのように答えるべきか悩んでしまう

体調が悪いから

と言う理由を
使ってしまいがちになるが

体調が悪いわけではなく
むしろ
これから自分で
誘発剤などを使って
体調を悪くしようとしているわけである

それから
親の存在も
実は
最も近くて遠い存在なのだなと
改めて思う

私の父親は、海外旅行に興味もなく
社交的でもなく
家族が一番、と思って
育ってきた人である

だから娘が帰国すると聞くと
両手を挙げて喜ぶ姿が
目に浮かぶ

でも
娘は
喜んで欲しいなどと
これっぽっちも思っていないのである

私は、喜んで帰るわけじゃない
苦渋の決断で
仕方なく帰るんだということ
自分で決めたこととは言え
決めるまで
決めた後
どれだけの苦しみがあったことか

そんなことを
他人が知っているわけはない

だから
放って置いて欲しいのだ

今の私にとっては
ハイヒールが心の支えかもしれない
コンサルティングのおかげで
人様に脚を見せても
恥ずかしくないということを知り

そのおかげで
色々と発信していく体制も
作りつつある

こういう場がなかったら
私は苦しみに打ちのめされていたと思う

自分自身のことだけでなく
周囲の反応へ
耐えきれなかったのではないかとも思う

苦しすぎた
自分で決めた決断とは言え
何かを得るには
何を失わなければならなかった

人生にそういう瞬間が
何度となく、ある

でも最終的には
自分の望むような結論が
未来に待っているのだと
信じて前に進むしかないのだ

多分、自分の中に
私がこれまで尽くしてきた仕事以外にも
新しい軸を作ること

それがあったからこそ
乗り越えられるような
気がしている

それは確固たる自分というものを
支える
添え木みたいな存在かもしれないが

ハイヒールは間違いなく
私の中の
新しい軸になっている

La Carrière -Mariko