ハイヒールは嘘をつかない

子どもの頃
学校や習い事をさぼりたいと
思った記憶が
少なくとも
一度はあるのではないかと、思う

そう
人間は怠慢が好きだ

だらけるのは簡単である

私もすぐに
怠慢になってしまう

ハイヒールは
意地悪である

そういう意味では
語学も楽器も、スポーツも
皆同じである

1日さぼると
それだけで
自分で分かってしまう

おそらく
想像力や創造力も
同じなのだと思う

せっかく毎日ブログを書かないと
宣言したのに
火が付くと止まらないのである

困ったものである

ハイヒールの話に戻ろう

ハイヒールも嘘をつかない

毎日私を美しく履きこなすための
努力をしているかしらと
語りかけてくるのである

私は85ミリのルブタンを
外出時には身に付ける
120ミリは
家の中で少しずつ時間をかけて
足に合わせているところだ

85ミリのルブタンだって
正直である

絶対に甘えは許してくれない

履いた瞬間に
今日の足の状態を知らせ
必要があれば
私を置いていっていいのよ、とすら
語りかけてくるのである

忙しい日々の中
隙間時間でハイヒールと向き合い
トレーニングと向き合っているが

規定量に満たないと
ハイヒールが自ら
貴女なんか知らないわよと言うのである

むしろ
語りかけてこないようなハイヒールは
貴女を美しくする道具にはなりえないのである

どんなハイヒールを身に付けてもらっても
かまわないと思うが

一つだけお願いしたいのは

嘘をつかないハイヒールと
付き合ってもらいたいと思うのである

La Carrière -Mariko