寒すぎる家

私の住む土地は
標高が割と高い

そのため昼夜の温度差が激しく
朝は5度になるが
昼間は25度にもなる

メキシコの家に暖房はない

基本的にこの12月から2月までの
寒い朝夕を乗り越えれば
不要だからである

それにしても寒い

家の中の温度は19度になる

日本でも19度であれば
暖房をつけている温度である

それなのに
家を暖めるものはないのだ

売っているのは小さなヒーターか
オイルヒーター(しかも小型)で
家全体を暖めるものは見当たらない

それと比べると
フランスの家、オーストリアの家は
とても暖かく、快適であった

どちらも自宅に
温水を使ったヒーターがあった
オーストリアでは大雪の冬を過ごしたが
ヒーターのおかげで
家の中は快適であった

自宅を留守にするときも
暖房は最低温度にしても
絶対に切るなと
アドバイスされたことを思い出す

一度温度が下がると
それを戻すまでに相当時間がかかり
その間に凍えてしまうからである

また、水が氷るのを防ぐという意味もある

オーストリアでは雪道を運転する日々で
おかげさまで
雪道の運転テクニックも身に付いたが
残念ながら
今は不要のようである

それにしても
メキシコの家は寒い

シャワーの後はさすがに
私も電熱ヒータを使うことにした

ベッドの中は暖かいのだが
室内が寒いため
ひんやりとした空気に
起こされることもある
目覚めると
洞窟か何かの中にいるような気分になる

自分がもし
メキシコに家を建てるなら
家の中を暖められるような
仕組みを入れたいと
考えてしまうが

ヨーロッパの家に冷房がないのと同じく
少しなら我慢をするというのも
悪くないのかもしれない

唯一困るのは
ハイヒールのレッスンで
素足で地面を歩けないことだ

地面がコンクリートの上に
木目調の張りがしてあるだけのため
冷たすぎて
素足では歩けない

そのためこの時期は
靴下をはいての
トレーニングとなってしまう

こういう日こそ
プラットフォームのハイヒールが良い
地面からの距離が遠いため
寒さを感じにくいからだ

クラシカルよりも
断然
あたたかく感じるのである

自然と共に生きることと
快適に生活をすること
そのバランスは
なんとも難しいものである

La Carrière -Mariko