転勤という仕組みの良し悪し

思い返すと
フランス転勤を決めたことで
結果として
ハイヒールと出会い
今の夫となる人と出会った

人生とは
いつ、どこに
どれだけのチャンスがあるのか
分からないものである

誰にとっても
転勤とは
人生の分岐点の一つだが

住む環境を変えることで
流れるエネルギーが変わり
自分を取り囲む周囲が変わり
気が付くと
想像を超えた世界にいることが
その魅力でもある

しかし一方で

やはり転勤を繰り返していると
生活環境を整えるだとか
習い事やスポーツなど
習慣としてきたことを
継続できないこと
家族との関係や
物理的な距離に
悩まされるのも事実である

これからの時代
もしかすると
転勤は不要になるのかもしれない

インターネットでつながり
人と人が
簡単に会話を交わせるようになると
転勤の需要は
昔よりはるかに少なくなるはずである

それでもやはり
転勤がなくなることは
ないのだと、思う

私たちはサービス以外に
実際にモノを生み出し
届けるということを
毎日の生業にしている
食べる物や衣服
自転車や車や電気やガス
すべて
実際に存在するモノである

このモノの取引に
人間が介在するのだから
モノの動きと同時に
人が動くのも
仕方のないことだと考えている

転勤を断る人も増えているというが
どちらが正しいというわけでもない

大事なのは
転勤をする、しないという決断を
自分自身で行い
それを理解してもらえるような
環境を生み出すことである

職場もだが、家族や親せきの環境も同じである

地方都市の一人暮らしで
日本の中での価値観のギャップについて
身をもって学んだ

その具体的な経験については下記の記事
価値観の違う首都圏と地方都市圏
をご覧いただきたいが

結局のところ
多様な生き方ができる世の中を作り上げることこそが
本当の意味での
異文化理解なのではないかと
私は考えている

転勤をきっかけに
人生が変わるのは間違いないが
それをどう変えるのかは
本人の心の持ちようで
いかようにも
変わるものなのである

La Carrière -Mariko