ここのところ
ハイヒールの高さからの
挑戦状を受けている
時折
足を入れると
足首が痛むのである
もともと私の足首は
柔らかいほうではない
毎日のエクササイズや
ストレッチを通じて
少しずつ
鍛えてはいるが
過去
私がドラマーだった時に
無理や無茶をしていた影響でもある
ドラマーにとっては両足首は
演奏技術を語るにあたり
大変重要な関節である
一般的には
右足でバスドラムと呼ばれる太鼓を
左足でハイハットと呼ばれるシンバルを
コントロールして
リズムを奏でるのである
当然ながら
足首の柔軟性に左右され
足首のみならず
膝から下の関節なども
上手に使う必要がある
足首に違和感を感じながら
私はハイヒールの上で
ドラムを演奏する姿を思い出していた
そう、たぶんあの頃
人よりも少し個性のある音を出したくて
他人よりも早く、グルーブのある演奏をしたくて
多少の無理をしていたのは
否めない
あの頃の私に是非言いたい
足首を動かすコツをつかむため
ハイヒールを履いてみればいい、と
ハイヒールで歩く際に
これほど足首の筋肉を意識するということを
当時の私は知らなかったのだから
無理もない
違和感を感じたときは
高さを落とす
そしてまた
高さを戻す
その繰り返しで
少しずつ
足首を鍛えていく
ハイヒールの道に
近道など存在しない
La Carrière -Mariko