仲間とはどうあるべきか

一人で挑む仕事もあれば
大勢の仲間が集まるからこそ
達成できる仕事がある

建築現場やものづくり
芸術作品や出版物でさえも
複数の人手を経て
出来上がるものである

仲間とは
どういう存在か

単に同じ目標を共有する人たちではない

それは時に助け合い
励まし合い
切磋琢磨できる人同士のことである

チームビルディングという手法があるが

これは同じ目標を共有し合い
それぞれが持つチカラを認め合い
発揮し合いながら
単なる目標共有をする人々の集まりから
真の仲間になっていくための
取り組みである

私も時折
この手法を自分のチームに使っている

特にメキシコ人たちは
どうしても
自分の過ちを認めるのが苦手である

チームにおいては
誰かの過ちは
誰かがフォローすべきものでもある

これを教えるのが
大変骨の折れる仕事である

真の仲間とはどういうものか
それを体現しながら
スタッフたちに伝えているつもりではいるが

頭でわかることと
心で感じることが
なかなか一致していないことが
見て取れる

それでも
私がメキシコに来て
このチームと出会って三年

なんとか
それなりの体を成すようになってきた

これは嬉しいことでもあるが
一方で
この状態に慣れてしまうと
今度は再度
本来の仲間とはどういうものかを
忘れてしまうのが
人間というものである

これからは
一度仲間となった者たち同士を
敢えて離すことにも
取り組まなくてはならない

部下と上司という関係は
決して優しく、心地よいものだけではない
時に心を鬼にし
成長のために突き放すことも必要である

私のチームがさらなる成長を目指す時
それは
一人ひとりが
仲間とはどうあるべきか
答えを見出した時でもある

四年目を始める前に
作戦を練らなくてはならない

La Carrière -Mariko