あの頃の私と、不登校の生徒たち

学生時代
家庭教師と塾の講師をしていたが
私が常に心がけていたことは

生徒は皆
私の先生でもある

ということであった

そんなことが買われてか
不登校の生徒たちを
受け持つことが
増えて行った

不登校の生徒たちは
まるで問題児のように
世間で扱われているが

一人ひとりは
個性あふれ
誰かに合わせることが
疲れてしまったり
恐怖や不安を
感じてしまったり
していることが多かった

これほどまでにも
たくさんの子どもたちが
学校へ行けない
行きたくないと
思っているのかという現実を
知らされた

実際に会って話してみると
聡明な子どももたくさんいるのだ

問題なのは
その子自身ではなくて
周囲の人たちかもしれない

そして
周囲の人たちに
無理やり合わせようとさせている
大人たちかもしれない

そんなことを思わされた

今の私は
あの時の私よりも
さらに自信を持って
言うことができる

自分を否定するくらいなら
肯定しなさい、と

学校へ行けないことの
何が悪いのか
行かないことでしか

表現できないことを
心の隅に抱えていることもある

その全てを
受け止めなさいということである

自分自身を振り返ると
小学校に
楽しい思い出はほとんどない

勉強が大好きで
塾が大好きで
学校は大嫌いな子どもだった

学校はどうでもよかった

だけど
とりあえず通っていたのだ

いわゆる、惰性である

そんな経験があるから
理解できる

他人と違うことは
当たり前である

そして出る杭を打つ人が
教壇に立っていることも多々あるのだ

出る杭と言われるなら
いっそ、出てしまえばいい

その先を見越して
ずっとずっと
出てしまえばいい

今まさに不登校で
苦しんでいる人にとっては
大変つらいことではあるが

苦しむくらいなら
楽しむべきなのである

今の私なら、あの頃の私に
そんな言葉をかけたいと思う

そして
もっとたくさんの子どもたちが
個性豊かに育つ世の中を
実現するための工夫をしろと
声を大にして
言いたい

もし誰かが一人で悩んでいるのなら
迷わず
手を差し伸べよう

大人になっても
不登校であったことを悔いている人がいるなら
それは
ハイヒールが解決してくれると
言いきろうではないか

なぜなら
そんな歴史が
今日の貴女を作っているからである

その歴史こそが
美しさの元となるのだから

そして
美しさを花咲かせたいと思うなら
ハイヒールを手に取るといい

知らない世界は
すぐ扉の向こうで
貴女を待ち構えているはずだ

La Carrière -Mariko