時折
自宅の鏡の前で
大好きな音楽を流しながら
ハイヒールで
美しく歩く
練習をしている
私が愛してやまない
ロックミュージックや
ポップスが中心ではあるが
気持ちを前向きにし
一歩一歩の歩みに
重みを与えてくれる気がするのだ
もちろん
ハイヒールで歩く前
ストレッチの際にも
音楽は欠かせないが
割とクラシックや
ヒーリングミュージック
少しテンポのゆるい曲であることが多い
そうではなく
アップテンポな音楽で
自分の歩くテンポではなく
音楽に身を委ねながら
気持ちよく歩くのである
歩くことが
芸術になりうるのか
その答えは
YESである
それは音楽に乗り
脚を前に進める時
これは
私を表現している手段だと
言い切れるからである
夕暮れ時の週末や
朝、太陽が昇ろうとする一瞬の
うっすらとした光の中
歩いてみると
さらに気分が違う
歩くことは
生きることでもある
健康に良いからだけではない
歩くことで
私たちは
私たち自身を体現しているのである
だから
こんなにも
心地よくて
喜びを感じるのだ
お昼休みの公園でもいい
子どもが寝静まった時でもいい
大きな音が出せない人は
耳に音楽を忍ばせて
貴女の歩く姿が
芸術に変わって行くのを
感じて
味わって
足音さえもが
音楽の一部になっていき
それは次第に風景となる
音楽に合わせて
歩く喜びを
一度味わうと
きっと癖になるはずだ
そして
もっと美しく歩きたいと
心から強く
願うようになるのである
La Carrière -Mariko