日常の職場では
フラットシューズが基本であり
安全靴と呼ばれるような
金属の入った
足を守る靴や
立ち入れない場所も存在する
そのため
外出先や客先に
出かける用事がある際は
ハイヒールを別に持って
出かけている
こまめに靴を履き替える私が
部下たちに
上司が出かけることを
知る合図でもある
ハイヒールレッスンを受ける前から
私はいつも
外出時はピンヒールを持参していた
私はこれまで
ハイヒールと共に生きてきたのだ
ビジネスの世界で
ハイヒールがくれる力のすごさも
体感してきたつもりだ
そして
今度はそれを広める立場を
目指す時が来たのだ
それが今
まさにコンサルティングを受けている
私の姿である
部下の中に
LGBTのスタッフもいる
ハイヒールに夢中なのは
女性スタッフだけではない
LGBTのスタッフも
大好きなのだ
いつも私の周りは
おしゃれだとか
靴だとか
ファッションだとか
デザインだとか
そんな話題にあふれている
ハイヒールは
性別における多様性を理解する
助けをしてくれているのかもしれないと
時々思うことがある
正直
男性がハイヒールを身に着ける姿を
想像するのは難しいが
LGBTのスタッフは
ハイヒールを履いている女性の美しさは
どんなにあこがれても
憧れきれないというのである
そして
そんな会話がきっかけで
ハイヒールを身に着けるのは
どんな時がふさわしいのか
議論になることもある
どんなことであれ
考えること
考えて自分の意見を持つこと
私は部下たちに
強要している唯一のことである
だから
たとえそれが
ハイヒールのことであっても
自分の意見を持ち
議論になってくれるのであれば
こんなに嬉しいことはないと
思うのだ
ハイヒールで出かけることは
私のためでもあり
ビジネスの成功のためでもあるが
部下たちの成長のためにも
貢献しているに違いないと
感じる今日この頃でもある
なぜなら
部下たちは
上司がハイヒールを履く理由を議論し
その上
上司がいなくなることを
察することができるようになったからである
今日は出かけるので
私のサインが必要な書類は
早めに持ってきなさい
その合図が
ハイヒールに込められているのが
我がチームの約束である
そして
いつの日か
部下たちが
私の立場に立った時
ハイヒールを履いて
出かけるようになるのを
密かな楽しみにしているのは
言うまでもない
La Carrière -Mariko