時間の、人生のゆとりを作る

忙しいという漢字は
大変よくできていると思う

心を亡くすと
書くのだ

まさに忙しい時
私たちは
心を亡くしている

忙殺されるという言葉は
さらに酷い状況であり
心を亡くし、殺されてしまうという
意味が込められている

私たち日本人は
忙しいという意味を
よく分かっているはずである

それは漢字が教えてくれていることだ

しかし実際に
時間や人生にゆとりがある人は
ほとんどいない

思うように
休みが取れない人

子どもの保育園や習い事
学校への送迎で
時間の融通が利かない人

仕事の時間が厳格な人

実に様々ではあるが

おそらく
私たちに足りていないものは
決断をし
それを揺り動かさない決意なのだと思う

日本人は時間に正確だと言われるが
実は仕事を終える時間は
全くもって正確ではないという
嫌味が存在する

残業好きな日本人たちは
終業時間を守らないという意味でもある

しかし
夜に接待を控えている日は
皆、何が何でも終業時間に
オフィスを出る

それはなぜか

事前にその日は
何が何でもオフィスを出ると
決断をし
それを絶対に変えないと
決意しているからである

なぜその力を
自分のために
使わないのだろうか

たとえ長い休みが取れなくとも
自分に余裕を作るために
短くても
この日は絶対に休むのだという決断をし
それを動かさない決意が
私たちには足りないのだ

この決断力と決意の強さが
時間と人生のゆとりを生み出すのだ

フランス人の同僚は
一年前から
バカンスの予定を立てる
そして
安いうちに航空券とホテルを予約する

そうすることで
頑張る目標ができるという見方もあるが
すでに一年も前に
休みを取るという決断をし
絶対にその休みを譲らないという決意を
しているからでもあるのだ

一年先は無理でも
三日後、一週間後であれば
まだ計画は立てやすい

短い休暇を取るか
終業時間を早めるか
そんな決断と決意をし
自分のためになる時間を確保することを
始めてみてもらいたい

経験を繰り返すうちに
仕事の仕方や
時間管理の方法も
自然に身についてくるものである

時間と人生のゆとりは
自分でしか作れないのだから
作ると決めて
実際に行動することが
大切なのである

La Carrière -Mariko