二足歩行できる権利

私たち人間は
二足歩行できるという
動物の中でも
かなり特異な能力を
手に入れた生き物である

結果
脳が発達し
手が自由になり

言語や文化が発達し
今こうして
地球を外から眺められるような
科学技術まで手に入れた

二足歩行できる権利は
限られた生き物のものである

それを活かさなければ
生命として与えられた
使命を果たすこともできない

二本の足で地面を捉え
自由になった両腕を使い
二本の脚を動かす

重たい頭を支え
バランスを取るため
腹筋や背筋も使う

歩くという動作は
全身運動でもある

今の私たちには
四本の脚はないが
かつて脚であったものは
腕となり

歩く際に
美しく魅せるための
鍵となるパーツにもなる

美しく歩くためには
脚と腕
身体と足と頭
これら
一つ一つの意識が
重要である

実際、私の場合
背中と頭を切り分けるのが
まだまだ難しい

頭ではわかっていても
実際に身体を動かすとなると
話が全く違うのである

言うは易く行うは難し、である

しかし

今日という日を境に
私も
二足歩行ができる恩恵を
改めて自覚しようと思う

私たちは
二本の脚で
美しく歩くことができる
地球上唯一の生命体である

もし宇宙か異次元の果てから
地球外の生命がやってきた際には
堂々と歩いて見せようではないか

美しく歩く姿に
彼らの心も
奪われるに違いないのではと
想像してみたりするのであった

美しい歩きは
宇宙の常識すら
変えてしまう可能性があると
信じてやまない


La Carrière -Mariko