私は夫と別居をしている
夫婦仲が悪いわけではなく
お互いの仕事の都合で
別居を選んだというのが
本当のところだ
夫婦は共に住むべきであると
たくさんの人が言う
そして
その通りだろうと思う
しかし
世の中は
そんな人たちばかりではないのだ
イギリス人と結婚した友人は
京都に住んで働いている
彼らは年に何度か
長いバカンスを過ごすことで
夫婦生活のバランスを取っている
メキシコと日本とで
分かれて暮らす夫婦もいる
夫婦とは何か
周囲の人たちは
こうあるべきだと
それぞれの意見を押し付けてくるが
結局は
当の本人たちが
どうありたいか
次第なのである
もちろん
私たちも
この状況を
できるだけ早く改善したいと思っている
夫と会うのも
実は一苦労である
私の場合は
半日掛けて夫の住む所へ赴き
今度は一日掛けて
自分の家に戻ってくる
夫と会う時間は貴重だ
過ごす時間の価値は
お金で買えるものではない
時々思うことがある
お金は稼ぐことができる
しかし
時間だけは
二度と返ってこないものである
だとしたら
人生において
最も大切にするべきものの一つが
時間ではないのか
ということだ
時間の使い方は自由である
このブログも
私は自分の気持ちを込め
一文字一文字を
時間をかけて選び
書いている
何に時間を割くかを決めるのは
実は私たちの
一瞬ごとの行動である
私は自分が怠け者であると知っている
だからこそ
ブログを毎日書くと決めたのだ
時間の価値を
自分に染み込ませたいと思ったのだ
良い時計を持つと
人生が変わるという人もいるが
これは決して
高い時計を指しているわけでない
時間を気にする
気にしたくなるような時計を持つことで
時間に対する気持ちが
変わるからである
懐中時計でもいい
安い時計でもいい
時計を見る癖をつけることで
時間の価値を理解できるからである
一方で
ラテン系の人たちは
時間に価値があると知りながらも
決して時間に正確ではない
部下に依頼していた仕事がいつできるか聞くと
30分と言う
しかし
その30分が時計の針ではなく
彼の感覚で30分なのである
現在は、私の方から
あなたの時計で30分か
この時計で30分か
それとも日本人の30分か
どれなのかと
聞くようにしている
ある日
部下に時間を下さいと頼まれたため
10分後と伝えてみた
すると
部下の方から
まもなく
メキシコ人の10分になりますが
いいでしょうかと言われたのである
ふと
時計を見ると15分が過ぎていた
私もすっかり
メキシコ人になってしまったもんだと
内心苦笑したが
何より今は
彼が時間の価値を理解してくれたのだと
思いたい
La Carrière -Mariko