電車の車両で
二階建ての車両に
乗る機会があった
一階に乗ると
視線がホームを
少しだけ見下ろすようになり
人々の足元が
目の前にやってくるような
位置になる
多くの人の歩き方を
ついつい見てしまう私がいる
スニーカーやサンダルの人たち
革靴の男性
皆、踵から着地をしている
ヒールのある靴を履いた女性もまた
そんな人たちの一人である
足元を他人から
じっと見られる機会は
そうそうない
そして自分で見ることもまた
同じである
けれど
改めて見てみると
人それぞれの個性があるように
歩き方にも個性があり
それが個人を表すツールにも
なっていることを
思い知らされる
足元を見つめる機会を
意図的に作ることで
自分を見つめ直すことにも
つながるのではないかと思う
La Carrière -Mariko