靴は芸術品

職業柄
デザイナーと会うことが多くある
デザイナーと言っても
工業デザイナーたちである

けれど
デザイナーと名前が付く人は

芸術品や美しいものへの
造詣が深い

私がデザイン室へ足を踏み入れると
皆、一斉に
足元を見る

それはルブタンである

やはり美しい物に
人は目を奪われるのである

それを履きこなすんですねと
声をかけてくれる
女性デザイナーがいた

良い靴ですと
声をかける男性デザイナーもいる

ルブタンが縁で
話もはずむ

確かに靴も
工業製品の一種である

ビスポークの靴も
同様で
昔ながらのオーダーメイドで作っているものも
広義の工業製品になる

やはり工業デザイナーにとって
靴は魅力的な製品なのだなというのを
痛感する

そういえば
同期で入社した友人が
会社を辞めて
絵を描きながら
オーストラリアで生活している

彼女はイタリア料理屋で働きながら
絵を描いているを思い出した

いつか靴の絵を描いてもらうのも
悪くないなと
彼女のことを思い出した

今度ルブタンをスケッチしてみたいという
不思議なデザイナーにも出会った

靴の魅力というのは
製品を超える
芸術品なのだなと
改めて、思う

工業製品のデザイナーたちも
無駄なデザインはそこには
存在しない、という

だから美しいのだ、と

ルブタンもまた
無駄なデザインを一つも持たない
美しい芸術品なのだろう

La Carrière -Mariko