フランスに住みたかった理由

社会科の先生になろうとした
きっかけは
フランスとの出会いであった
と言っても過言ではない

中学校三年生の時
高校受験がないということで
半年かけて
人権を獲得してきた歴史を
学ぶ授業があった

いわゆる公民科と言われる
授業である

その授業で学んだ
数々の歴史の出来事

そして
人権のうち
自由権というものを
得たことについて
学んだことを
よく覚えている

フランスの文化や歴史に
詳しい方なら
ああ、と想像もつくであろう
フランス革命や
人権宣言のことである

その時から

ヨーロッパの国々に
いつも
心を揺さぶられていた

イギリスの革命や
ドイツでの労働者たちの運動

そうした歴史に
心が惹かれて行ったのである

フランスという国の印象は
その時想像していたものと
実際住んでみたものと
実は
あまり変わっていないなとも
思う

歴史がそのまま
生きている街なのだと
パリを歩いて思った

歴史の授業が嫌いだったが
あの時
もっと歴史を勉強していればと
何度も思った記憶がある

日本の学校では
スペインの国の歴史について
学ぶ機会がほとんどないが

フランスという国については
学ぶ機会が
実はたくさん、ある

そんな背景からも
一度是非住んでみたいと
思っていたのが
フランスであった

言葉もできなかったが
仕事の機会で
住むことができたのも
何かの縁だろう

キャリア教育や
人生をよりよくするための
大人の学びと子どもの学習を
結びつける人を
目指したかったのだと

パリの
ジャンヌダルクの像が
諭してくれた日のことを
日本で
思い出している

La Carrière -Mariko