自宅近くに
雰囲気の良いサロンを見つけた
デスクワークが多い私にとって
日々のストレッチに加え
時折
マッサージに行くことは
体調管理の観点からも
必要不可欠なことでもあった
そんなことから
ふらりとそのサロンに入った
私を担当したのは
綺麗な女性であった
彼女の言葉のアクセントから
思わず
あの、関西のご出身ですかと
聞いてしまう
彼女は、はい、そうです
分かりました?と
今度は本当に関西弁で
そう答えた
彼女は大阪の出身だという
私は京都ですと
二人で関西弁の
和やかなおしゃべりが始まった
マッサージを受けている間も
心地よく
それでいて楽しいおしゃべりが
続いた
関西人はラテン系というのは
本当だと思う
見知らぬ人でも
話しかけることを
いとわない
話しかけられたら
何かを返す
これもまた
文化の一部というものである
働き始めてから
東京へ出てきたが
こういう人と人との触れ合いに
いつも飢えている私が、いる
人と人とが
一期一会というものを大事にし
言葉をかけ合い
会話を交わす
そのことが
一日を豊かにすることを
関西人は大事にしているのかも、しれない
東京駅で
お土産物屋の列に並んでいる時であった
もうあと数箱しか残っていない
お菓子の箱を私が一箱、手にとった
それを見た後ろの女性が
残りの二箱を手に取った
そしてその商品は売り切れとなった
その時
後ろの女性が
すいません、私、残りを取ったのですが
大丈夫でしたかと
声をかけてきた
大丈夫ですよと話すと
彼女は
笑顔でよかった、本当にこれすぐなくなって
いつも買えないのでと
一言二言、言葉を付け加えた
私と彼女は自然な感じで
お会計までの間
世間話をして過ごしたが
彼女もまた
関西人であった
関西出身の私の偏見かもしれないが
一期一会の楽しみ方を
一番知っているという
誇りを持ってもいいのではと
思ったりするのである
La Carrière -Mariko