都内から郊外への決意

何を隠そう

私は満員電車が嫌いである

それは
時間の浪費と
心と体を消耗するからである

朝の始まりも
夜の終わりも

満員電車に乗るだけで
私はエネルギーを
奪われていると
感じてきた

そんな理由から
私は常に
山手線の内側に
住んできた

郊外に
過去一度だけ住んだことがあったが
あの頃は若かったから
生きていけたのだと
思い返してみても、思う

その当時は
片道1.5時間もかけて
通勤をしていた

しかし
そんな人生は
もう、ご免である

私は満員電車には
乗らない

そう決めたのである

一方

今回
日本で私たち夫婦は
日本で初めて
共に生活することを決めた

直近二十年余り
海外暮らししかしていない夫と

この十年
海外暮らしの方が長い私

そんな二人が
小さな家に住むのは
難しいと思った

私たち夫婦は大人になってから
付き合い、結婚したという背景がある

独立した二人の大人が
共に暮らすのである

やはり広さは必要だと感じた

プライベートスペースを持ちたいと
夫も主張した

正直日本の家で
自分専用の
書斎を持つのは
簡単なことではない

3LDKの一人暮らしから
2LDKの二人暮らしへ

その大変さは
想像が、つく

だから広さを求めて
都内から郊外へ出ることを
決意した

基本的に
満員電車に乗らないで済む方法も
自分の中で
折り合いがついた

自力
つまり、自動車、バイク、自転車
もしくは徒歩などで
通勤することである

最終的に

都内の主要駅まで
電車で約20分弱の距離のところに
自宅を構えることにした

そしてようやく
住むための家を見つけることができた

引っ越しまで
まだ時間がかかるが

この地で
私は新しい毎日を
築き直す

そして
ハイヒールレッスンができる場所を
最初から
考えて
部屋のレイアウトを
作ると決めた

郊外へ出る決意は
夫と暮らすためでもあるが
人生において
スペースというものを
大事にするための
決意でもあった

La Carrière -Mariko