雨の日と、ハイヒール

日本には梅雨という季節がある

一日中雨が降る
蒸し暑い季節を
日本で過ごすのかと思うと
少しだけ
げんなりしてしまう
自分がいるのも正直なところである

特にこの数年で
一気に猛暑日が増え
外を歩くのは
本当に気が乗らないような
日も多くなったと聞く

夏に一時的に日本に帰ることはあったが
長く日本の夏を過ごすことほど
大変なことはないと
今から日本の7月を思い出す

私にとって7月は
祇園祭の季節である

京都出身の私にとって
祇園祭は特別である
(と言っても京都の真ん中の出身ではなく
周辺地域の出身である)

それは祭りに参加するとか
しないとかではなく
祇園祭の思い出は
常に雨なのである

昼間に行われる山鉾巡行が
晴れていたとしても
夜には雨が必ず降る

今では人混みが嫌いな私だが
中学生の頃
始めて行った祇園祭
そして鉾の風景や
屋台の風景などに
心を奪われた

そして
大雨の中
仲の良い友人たちと
騒ぐ

そんな思い出が詰まっている

だから
7月の雨の日は
祇園と京都を思い出す

それでも
大人になってからの私にとって
雨が降る日は
憂鬱でしかない

髪型が決まらない

何より
靴が濡れてしまうからである

それは靴の種類を問わない

何よりも
皮のハイヒールや靴は
色が抜け落ちてしまうことも
しばしばである

しかし
面白い記事を過去に読んだことを
思い出した

雨の日に最も濡れない歩き方を
シミュレーションしたという記事である

その記事によると
男女問わず
つま先から着地をすることで
雨の日の
水はねを最小限に抑えられるというのである

ロジックとしては
着地する瞬間の面積が
大きければ大きいほど
水を跳ね上げやすいため
つま先が
着地面積を最小化できるというのである

こちらがその記事である

さらに革靴とハイヒールでは
ハイヒールの方が
水をはねにくいというのである

これは
雨の日にこそ
ハイヒールはいてみるというのを
試してみてはと
言われているように

聞こえた

皮の色落ちは
必ず起こるため

万人に
雨の日のハイヒールを
お勧めをするつもりは
全くないが

ハイヒールで培った
母指球に体重を乗せて
歩く歩き方が

雨の日にも役に立ちそうなのである

少しだけ
雨の日が
楽しくなる予感がした

La Carrière -Mariko