1センチの違いをキッチンで感じる

平日の夜
キッチンに立つときは
ハイヒールで
家事をしている

日常生活で
ハイヒールを履けない私が
唯一
許されている場所が
自宅の中というわけだ

出張に出るときは
ハイヒールを身に着けられる
チャンスがあるのだが
そうでなければ
なかなか難しいのが
実態である

自宅で家事をしているときも
脚の内側に
体重が乗るように注意をする

キッチンに毎日立てるわけでもなく
簡単な夕食で終える日も多いため
毎日ではないが
できる限り
ハイヒールと私の距離を
縮めたいと思い

少しでもとの
私なりの工夫である

しかし
あまり高さがあるハイヒールを
身に着けると
一方でキッチンの高さと
自分の高さが
合わなくなるという
欠点がある

たかが1センチ
されど1センチ

ハイヒールのトレーニングで
感じることでもあるが

たったこれだけの違いで
キッチンの使いやすさが
こうも違うのかというのも
体感できてしまうのである

これまで
身長や座高について
あまり意識してきたことはなかったが

それは
慣れによるものであって
本当に使いやすい高さの
キッチンであったかどうかは
別なのだということに
気が付いた

ハイヒールでキッチンに立つことを
すべての人に
おすすめするわけにはいかないが

気分転換に
そんな時間を持たれるのも
悪くないのではと
思う

いつもより少しだけ
スパイスのきいた料理か
それとも
美味しさの詰まった一皿が
できあがるかもしれない

La Carrière -Mariko