日本人女性の憧れの職業の一つが
駐在妻であるとも言われている
確かに
お金に困らず
自由な時間を持ち
優雅な暮らしができる人もいるが
実態は
子どもの送り迎えだったり
孤独との戦いであったり
そんなに華やかな職業ではない
主婦として掃除や洗濯
料理などをして過ごす人もいれば
就労ビザ取得において
家政婦を雇うことが条件の国では
そういった仕事すら
自分でできない人もいるのである
駐在に帯同する家族の形は
さまざまである
特に子どもがおらず
仕事を持っていた人が
突然辞めて
帯同した場合
自分で稼ぎがないという不安や
知り合いがなかなかできないという不満や
一人で過ごす時間が長く
孤独と向き合わなければならない試練など
それは想像を超えるものである
私ももし
今の仕事を辞めて
夫の赴任先に帯同すると考えると
それだけで
ぞっとする
もちろんそれは
気の持ちようでもあるが
テレビで特集される駐在家族の暮らしなどは
所詮、良いとこどりである
本当の大変さや
文化や言葉とのギャップとの苦しみは
決して
放映されることのない
事実なのである
日本で
女性がキャリアを積むのが難しいのは
一理に
終身雇用という制度が持つ
特徴でもある
一度キャリアの道から外れると
戻る場所がないのだ
だから
夫について転勤するというのは
海外国内問わず
自分の人生の可能性を
一つ捨てることでもある
これからの日本は
可能性が一つでも広がるような
制度設定であったり
採用方法であったりを取り入れなければ
世界から
取り残されてしまうのである
なぜなら
世界の女性は
キャリアを一度諦めても
また再開できることを
知っているからである
母になり
子育てが落ち着いたところで
別の仕事へ移る人もいれば
成長するために
再度学ぶ人もいる
日本人の女性たちが
もっと活躍できる世の中に
変えていきたい
La Carrière -Mariko