ディスカッションかディベートか

就職活動や転職活動など
周囲の人たちと
議論をし
その姿を評価される場がある

こういう時
相手を論破することを重視しているのか
建設的な議論ができるように
場を尊重しているのかで
大きく評価のポイントは違う

相手を論破する能力が
重視された時代もあった

つまり
ディベート形式の議論で
自分の意見を通して
相手を打ち負かすことが
評価されていた

もちろん
ディベート型議論のよい点も
たくさんある

理路整然と話ができる能力
論点を絞りこむ能力
問いを立てる能力などである

しかし
現在はGr.ディスカッション型の議論
つまり
相手の主張を負かすのではなく
互いの主張を尊重しながら
建設的な議論を重ねることである

建設的な議論とは
どういうことだろうか

それは自分一人で考えている時の
アイデアや発想を超える結論を
導き出すことである

日常生活では
夫や家族との会話も
ある意味
同じ要素を持っている

決して職場や働いている人たちだけの
能力ではない

昨今、この相手を尊重しながら
より良いものを作り上げようとする
能力に欠けている人が
多いと感じている

それは他人への思いやりの欠如なのか
それとも
自己主張が下手になったからなのか

そのあたりは
正直よく分からない

しかしながら

正解のない問題に挑むとき
相手を論破し
自分の主張を通すだけよりは

相手の話に耳を傾け
互いの良いところ
困難と思われるところを指摘し合い
よりよい答えを作るということの方が
はるかに価値があるというものである

時には
相手を説得する為のロジックも必要だが
それは相手を打ち負かすのではなく
互いに納得できるよう
合っていない意見を
すり合わせていくという作業でもある

その時に問われるのが
共感するという能力でもある

相手の主張に
賛成するか反対するかの前に
発言者の立場や背景への理解を深め
同時に
その主張の趣旨を
正しく受け止めるということである

こうした能力は数日訓練をしたところで
身に付くものでなはないが
ハイヒールウォーキングと同じく
日常のちょっとした意識付けで
身に付いていくものでもある

La Carrière -Mariko