私にとっては
日常になりつつあるのが
トレーニングと称し
家の中をハイヒールで歩くことである
高さのあるハイヒールで
少し足首に違和感があったため
高さを落としてみた
すると
自分の想像よりも
とても楽に歩けるのである
自分でも驚くほど
軽やかに感じるのだ
筋肉を駆使することを
忘れてしまっているのではないかと
錯覚してしまうが
きちんと意識を入れて
筋肉を使わなければ
美しさが損なわれることは
言うまでもない
しかし人間というのは
慣れという
とても恐ろしい能力を持っている
私もつい
慣れてしまったハイヒールで
気を抜いてしまうことが
多くなってきているのだろうかと
自問自答をしなくてはならない
今日と言う日が二度とないのと同じく
その日の
身体の状態
足の状態
脚の状態
全てがそろって初めて
ハイヒールで美しく歩くという芸術品が
完成することを
忘れてはならない
ハイヒールの高さを落とすことは
時には必要なことである
しかし
落とした結果
美しさが抜けてしまうようでは
まだまだのレベルということだ
トレーニングが足りていないということを
さらけ出してしまいかねない
ヒールの高さを上げたり
下げたりしながら
自分の身体の筋肉を
目覚めさせ
気を抜かぬよう
コントロールしなければならない
La Carrière -Mariko