夜の仕込み

最近我が家の朝食に
ガレットが並ぶことが
多いのだが

美味しい生地を作るためには
前日夜の仕込みが必須である

夜に仕込んでおくと
眠っている間に発酵し
もちもちとした
食感を得られるのである

夜に何かを仕込んで
時間と共に
味わいやおいしさが
増えたりするというのは
人間の成長とも
どこか通じるところがあると思う

睡眠時間が
人間の身体を修復し
身体のバランスを整えるために
存在するのと同じく

料理にとっても
時間が味を深めたり
発酵具合を進めたりするのである

なかなかに面白いと
私は、思う

夜寝る前に
ストレッチをするとか
瞑想をするとか
何かしらの習慣を
持っている人の
気持ちもよくわかる

夜の仕込みをしながら
明日の朝の楽しみができ
早起きは三文の徳という
古くからの言葉を思い出した

毎日早起きしている人にとっては
三文の徳ではなく
それが当たり前のことと
なっているのかもしれないが

早く起きて
太陽を浴びる習慣のためにも
夜の仕込みに
一寸の手間を加えることは
素敵な工夫の一つとも、思う

La Carrière -Mariko