ガレットを食す

フランスが
美食の国であることは
誰もが周知の事実の一つである

パリに住めると思った時
頭をよぎったのは
クロワッサンの焼きあがる香りと
バゲットの小麦のふくよかな匂いであった

フランスの食事で
私が愛してやまない
カジュアルなものの一つが
ガレット
日本語ではそば粉のクレープである

もともとパン好きであるため
糖質制限をしている私にとって
小麦粉を避けなければならないのは
なかなか大変なことなのだが

蕎麦は食べてもよいというのである
ただし、蕎麦は10割蕎麦にしてくださいというのが
ドクターからのアドバイスであった

日本で市販されている蕎麦は
小麦粉とそば粉が混ざっているため
普段は口にしないのだが
そば粉のガレットで
純粋なものは小麦粉が入っていないため
私も楽しむことができるのである

そのことに今さらであるが気がつき
ガレットを食べた

その昔
家でガレットを焼きたいと思うほど
ハマっていたこともあった

そば粉を水で溶き
薄くぱりぱりに焼き
それに卵とハム、チーズを入れて
食べるのである

ガレットの楽しみを思い出し
外食で楽しめるレパートリーが増えた
さらに自宅での
オプションも増えた

ブルターニュに旅行へした時
朝も昼も
ガレットを食べたことを
思い出す

おかずのガレットに
デザートのガレット
どちらも本当においしかった

クリスマスはそば粉のガレットで
迎えるのも悪くないなと
そば粉を買いに出かけようと
思い立つのであった

La Carrière -Mariko