ローヒールの危険性

町行く人の歩く速度が、早い

これはいつも
海外から帰ったあと
日本の人々を見て
思うことである

そして次第に
その流れに
乗ならなければ
邪魔者扱いとは言わないが

急ぐ人々たちの
小さな怒りや
苛立ちのきっかけにすら
なってしまう

ハイヒールを履きながら
その流れに
身を任せるのは
私の実力では
ほぼ不可能かもしれない

歩みが遅くなると
時間に余裕を持つ必要があるのは
確かだが

それ以上に
周りがよく見えるようになる

ある日目の前を
歩く女性の
足元が気になった

ガニ股歩きなのである

勿体ない

綺麗な女性なのに、と
心から思ってしまう

ローヒールを身に付け
速足で歩く人に
ガニ股歩きの人が多いと
感じている

それもそのはずである

歩く際に
体重を身体の内側
脚の内側に
乗せる必要がないからである

だから外へ外へ
体重が流れていくように
ガニ股で歩くことができるのである

これはある意味
危険である

歩きやすいということは
それだけ意識をしなければ
体重が外側へ
流れてしまい
綺麗に
美しく歩くことから
離れてしまう

それでは
どうすればいいのか

ローヒールを履いている人
もしくは
仕事場で
履かざるを得ない人は
どうか体重を
身体の中心
足の裏の内側に
乗せられるように

気を付けながら歩いてもらいたいのである

母指球は
ローヒールでも
意識するのとしないのとでは
大違いである

私も工場や研究の現場へ
ハイヒールを履いてはいけないため
その都度
内側を意識するように
務めているつもりで、ある

La Carrière -Mariko