買い物とキャリア

コトラーという有名すぎる
マーケティングの権威がいる
ビジネス書を読んだことがある方は
一度は耳にしたことがある名前だろう

マーケティングとは
どのような価値を提供すれば
ターゲット市場のニーズを満たせるかを探り
その価値を生み出し、顧客に届け
そこから利益を上げることである

コトラーは、どのような価値を提供すれば
ターゲット市場のニーズを満たせるか

すなわち
消費者か顧客が何に惹かれて
商品やサービスを買うのか、という観点から
マーケティングは4段階に渡って
発展してきたという

最初の段階は「製品中心」と
言われる時代であった
ものを作る側・売る側に製品開発の主導権があり
消費者や顧客は製品の機能を中心に見比べ
商品やサービスを比較し購入を決めてきた

続いてやってきたのは
「顧客志向」が軸となる時代である
消費者の多くが
機能的に満足した商品を手に入れてしまったため
顧客のニーズを伺い、改善し
付加価値を加えることで
購入動機を喚起し
商品やサービスを買ってもらおうとする時代である

その次の時代は「価値主導」と言われ
消費者が自身のためだけに
商品やサービスを買うのではなく
世の中が改善されることや
社会貢献できるということが
購買動機につながるという時代である

そして今は、「自己実現中心」と表現され
製品やサービスの購入を通じて
顧客や消費者の自己実現の助けになったり
促進されることが
商品購入時の鍵となっている時代である

この理論は
私たちが、どんな要望を持ち
何を理由に
商品やサービスを選んできたのかという
変遷を述べている

私たちは自己実現、つまり
どのように生きるのか
どんな生き方をしたいのか考えながら
買い物をする時代に突入したということである

マーケティングという言葉と
無縁の生活をしている人もいるかもいれないが

実は
何気なく見ている宣伝広告や
テレビから流れるメッセージには
自己実現を促すようなものが
たくさん、含まれているのである

どのように生きるのか
どんな生き方をしたいのか
答えはそう簡単に出るものではないが
考えること
そのものが
人生を作り上げていくのである

買い物でさえも
よりよい人生を歩むための
きっかけになり得るのである

そういう意味で
世の中は、実は
人生を、キャリアをより愛すべきものにする
チャンスであふれているのである

 

La Carrière -Mariko