リーダーであることを自覚した瞬間

子どもの頃から
自分が誰かの真似をしたり
人に合わせるのが
嫌いだったことを
よく覚えている

性格には
合わせることを
しなかった、というのが正しい

皆が多数決賛成の
流れに合わせているということにも
気が付いていなかった

つまり
自分は自分と
ずっと思っていたのである

それがいつ頃からだったのかと
聞かれても
正直よくわからない

ただ
私の中に
常に自分というものがいた

学校の先生は
全体最適というのを
常に意識している人であった

出る杭は打つのではなく
つぶす、というのが
小学校の先生たちであった

だから私は
小学校の思い出がほとんど、ない
特にクラスの授業や日々のことは
思い出せない

けれど
全校生徒の前で
褒めてもらえたことだけは
覚えている

それはいわゆる
1年から6年までの
縦割りのクラスで
運動会などのチームを組む際に
1組クラスのリーダーを
やっていた時の出来事だ

運動会の入場行進の
練習の際に
一年生から始まる団体を
率いて歩くのが
私の仕事であった

私は団長として団旗を持ちながら
後ろの一年生たちの
歩みを確認しながら
その速度に合わせて行進した

そして全校生徒がそろった際に
校長が
みんなの前で言ったのである

今日一番感動したのは
一組の団長の方が
一年生の歩調を見ながら
それに合わせて
行進速度を合わせていたことです
素晴らしいリーダーだと思いました

と言われたことである

それ以来

人の前に立つことや
リーダーとしての素質とは
ということを
常に考えてきたような
気がしている

そういう意味では
小学校の先生とは
相性が悪かったけれども
悪くない小学校時代だったのかもしれない

そんなことを考えながら

自分が人を率いるチームの
リーダーになるのだと
自覚した日のことを
思い出した

La Carrière -Mariko